2011年7月20日水曜日

自然エネルギー協議会、再生エネルギー特別措置法案と自治体

前回、ソフトバンクの『自然エネルギー協議会』の件で、
『今回も行政はソフトバンクさんに多額のコストを払わされるに決まっているが、あまり詳しく書いてしまうと業務妨害だし、こんなものに参加する弊害は県庁の優秀な部下にでも推測してもらう方がよい。』と書いたが、やはりそういう自治体が出てきた。
岐阜県の試算によると、『再生エネルギー特別措置法案』で一千万世帯で太陽電池?を導入した場合12兆円かかり、その分を火力で補った場合は4兆円で済むという。太陽光は火力発電の三倍もコストがかかり、これに『自然エネルギー協議会』の実施分を上乗せすると、さらに負担は膨らむとしている。
『エコファシズム』に『原発危機』が重なって世論はめちゃくちゃであるが、良識ある行政がまだまだ残っていることに安堵した次第である。がんばれ、岐阜県。私も同意見。

総理は民間に埋蔵電力なるものがあるとし、それらを活用することによって、原発停止の不足分を補う、などというむりな考え方に持っていってしまったが、この人は正直まともな会社…、というか設備で働いたことがないのだろう。あまりにも現実から乖離し浅はかな妙案である。
会社の発電装置は社内全部のコンセントに繋がっているわけではない。生産設備のすべては自家発で補えず、一部の機能保全を図るのに過ぎないものを、さらに『電力線』まで逆送など…。一体誰がそこまでの設備を負担するのか。電力会社との責任分界点は('_'?)。小規模発電はかえってコスト増でもあるが、その負担は。聞いてるだけではごもっともであるが、ただただ不思議に思うのである。不思議だからこんなもの進むわけがない。自分のところでさえ電力供給がおぼつかないのに他人に協力などできないだろうし。
しかし、基本的なことも示されていない。要は、立法化の措置を講じなければ自分の身を削ることはできないのである。総理がどうしてもやりたいのなら、発電燃料の政府負担割合などを定めておき、安定した制度を作り出してもらいたい。立法化が必要だから、今やることはできない。さらに、記者会見で言いっぱなしはよくない。国民と経済界を混乱に陥れたただの悪相というレッテルは、日を追うごとにますます強くなる一方である。

ストレステストもそうであるが、この制度も導入は少なくとも来年以降でよかったのである。原発事故による被爆の死者はまだ出ていないが、熱中症による死者は現実に出ている。憂慮すべき点である。この選択は、決して正義とは言えないだろう。

2011年7月18日月曜日

おめでとう 日本

早朝からテレビは大騒ぎ。

体格差で優位にたつアメリカの目立つゲームであったが、なんとか二度追い付いたということか。
速度も封じられてはいたが、キャプテン澤だけは負けていなかった。
後日注 : 得点に絡む頻度や、キックの正確さ、それに加えて『土遁の術』と言われるほどの日本一点目の"あがりっぷり"の宮間がすごい。上空からのカメラが右相手陣内で川澄→永里とボールが出た時にはるか後方から上がり始める宮間をとらえている…。DFと丸山が交錯しDF二人がクリアミスした時にカメラ上で突然出現、そのままボールをもらってしまって得点する姿は痛快。

しかし、この前のスウェーデン戦もそうだったが、海外の女性もなかなか素敵だな~、と思いました。みんなポニーテール姿ですね。で、男性ほど乱暴でないので統制のとれた試合は見ていて安心できる。

日本人は今回の『優勝』は喜んで良いと思う。しかし、記録上は引き分けである。アメリカに勝てた、というわけでない。しかし、世界中に称賛されるであろう。東洋人の小さなチームが、みたいなかんじで。
日本は、敗者を讃えるとともに開催地に感謝するべきである。これがやはり大事だ。

2011年7月16日土曜日

女子サッカーと封建制

なでしこが快進撃である。確かに男性のサッカーに比べれば迫力、体力、技術も劣るらしいし注目度もないのであるが、それはそれ。世界の強豪たちと渡り合う姿は久しぶりに明るいニュースである。
しかし、冒頭に男性に比べれば…、劣る、とは書いてみたものの、素人目にはなんとなく、なでしこは体格差で劣る日本人の闘いかたを教えてくれているように思える。
要素は、スピードと、敏捷性、そしてパスの正確さ、ということである。男子サッカーでは、いいところでも相手に倒されてしまうのだが(ラフプレイは日本人は不得意)、なでしこの場合、倒されながらシュートを放つ。または、倒される寸前に放っている。これが男性との決定的な差である。もしかしたら、その瞬間の判断力の差、かもしれない。
走りながら無回転を放つ技量にも感服した。

チームの中の何人かは、震災でチームの経営が危機になっているとも聞く、また、海外に活動の場を移した、とも報道される。また、実際に被災したり、肉親、知人がなくなったりした方もおられるのではないか。なにかの一大事に選手が想像以上の力を発揮するときがある一例かもしれない。昔の横浜フリューゲルを思い出した…。

しかし。今回の教訓はこれだけでない。試合後相手を讃える姿、これこそ日本人の姿である。
また、『To Our Friends Around the World Thank You for Your Support』(世界中の私たちの友よ、サポートありがとう)に当初これは日本人らしくない発想だな、とは思ったものの震災後に向けられた支援のことを言ってるのか、と一人納得した次第であった。

日本人らしい発想、これは封建制を体験したことに他ならない。これは武士道と共通するものがある。未だ、日本は某国など追い付かれてはいない。この精神性を世界に広めることも日本人の責務ではなかろうか。

2011年7月13日水曜日

自然エネルギー協議会と脱原発

確かに、両論も理想的で素晴らしい政策であり、整合性がとれている。しかし、なぜ県レベルで賛同者を募ったのか、また、安易に民間企業の策略に県知事と言われる人たちが乗っかっているのか、疑念は膨らむ。
建築基準法というものがある。また、各種の建物や工作物についても法律、条例による規制は付き物である。この『自然エネルギー協議会』なるものは、自然エネルギーの設備、建物の障害となっているそれらの規制の緩和を求めていくそうである。
マスコミ各位はここに注目してもらいたい。こういったものの許可は、県土木や特定行政庁(市)に任されている。規制の適用は言わば県知事の手中にあると言ってよい。規制する者は厳格にその立場を律し、公正にその職を遂行しなければならないのに、『自然エネルギー協議会』なる『規制緩和』を求める『圧力団体』に身を投じる、もしくは安易に参加してよいのだろうか。贈収賄並みの行政の質の低下であることを指摘しておく。県知事は規制権限を有する行政庁の親玉であるという認識はないのか。

今回もこのようなものをぶちあげたソフトバンクさんには、一応賛美の拍手でも送っておくか。総論はもちろん賛成であるが、手段はよくない。またか、という感じもある。『無料』と言っておいて実は大変金のかかる携帯屋さんである。法の適用を『無料』とかでごまかす技法もある。で、その技法を暴いた自治体には二度と来ない(笑)。今回も行政はソフトバンクさんに多額のコストを払わされるに決まっているが、あまり詳しく書いてしまうと業務妨害だし、こんなものに参加する弊害は県庁の優秀な部下にでも推測してもらう方がよい。
当然行政は民間事業とは一線を引かないといけない。これは、役人としての使命である。県庁の役人はソフトバンクの片棒を担ぐのか…。

一番頭に来るのは、明らかに孫さんと菅さんはリンクしていることである。一国の総理が新進の大企業の社長に心酔し、俺から見れば行政を食い物にされているように見えることである。もっと警戒しろよ。俺なんかさ、ちっちゃなことでもビクビクしているというのに(笑)。

と、こんなことを考えていたら、また新しいニュースが飛び込んできた。
『首相「原発依存度を段階下げ」 将来は脱原発めざす』(日経)
だからさ、支持率のために理想論をぶちあげるのやめようよ。この夏の電力供給がまず大事で優先度が高い。それを示さず、理想ばかり追い求め、この国のインフラを壊しにかかっている総理大臣なんていらないよ。もう最悪。
脱原発はもうわかったからさ。理想論。犯罪なければ警察だっていらないよね。周りの国が脅してこなければ自衛隊いらないよね。理想の『ユートピア』を実現すれば、政府もいらないよね。それと同論である。それは、まだ学問の世界でしかない。実際の政策としては却下である。民主党は自らの党首に対し不信任を突きつけ成立させろ。前代未聞の退任劇だ。これ以上、この誇るべき国を壊すことのないように。

本日の産経では小さな記事であったが、注目すべきニュースがあった。
国家公務員の給与削減は今国会に提出しないそうである。これについてはいろいろ言いたいことがあるが、次の機会に。

2011年7月11日月曜日

自治体 FS-HP-G300N

わが社が展開した、フリースポットの製品である。しかし、解析していくにつれちょっと困ったことが出てきた。
自治体としては、公益のため、という目的であればどうにか仕事はできるのだが、このFS-HP-G300Nという製品は、『wifi square』と『FON_FREE_INTERNET』のSSIDがあることが発覚した。
これはいずれも『利益的』な事業である。これらを製品として包含させるのは商品企画としてどうかな、とはバッファロー社に申し上げた。しかも、フリースポットのアクセスタイムコントロールがこれらには効かないらしい。SSIDを無効にもできない。要するにこの二社にはわが社のインフラを勝手に使われるということになる。
当然、自治体としては規約等を定めてフリースポットを提供するが、この二つのIDを規約に定めて提供するのはやはり特定の二者の片棒を担ぐことになりあまり好ましいことではない。じゃあ、どうするか。私のなかでは無視することに決めている。
なにか、問題があれば何ら契約行為がなく、またSSIDを止められない、という注意事項もHP上に記載がないし、※本機能は自動的に動作するため、オーナー側での設定変更はできません、と書かれている。これでは機能自体は止められるが、設定の変更はできない、ぐらいに思っていた。これは私の過失ではない。もし問題があれば損害賠償請求である(これは本気ではないけれども)。勝手に電波を出しやがって。
『他事業者のWi-Fi…も提供できる』じゃねえだろ。『他事業者のWi-Fi…も強制的に提供』じゃねえか。

また『FON_FREE_INTERNET』のある製品とない製品がある。これは不思議である。できれば、『FON_FREE_INTERNET』のない製品に変えてもらいたいものだ。おれはソフトバンクの展開するFONルーターと友達になりたくはない。

今一番困っているのは、is01での表示が遅く下手をすればタイムアウトになるという不具合がこの機種ではあることだ。WM6でもそのような傾向にある。バッファローのサポートにも連絡をとっているがこの障害、時々なおってしまうので正直つかみにくい。

FS-G300Nではこのような問題はなかったが、逆に『ポップアップコントロール』(最初のアクセス時にオーナーの指定するページにジャンプする機能)が搭載されていなかった。

バッファローさん、なんか商品企画ふざけていませんかね。『FS-G54』の機能でメール認証のサービスを提供してくれるだけでいいのに。変なこと考えすぎ。

FS-G54はOP25B化により、使えなくなってしまった。プロバイダを変更したら今度はSMTP Auth のメールサービスが提供されていたので大変困った覚えがある。FS-G54はSMTP Auth の設定ができない。そのときはWAN側にメールサーバを置いて、そのメールサーバにAuthを被せる役割をさせてプロバイダに静的配送をかけたな。会心の作品(o⌒∇⌒o)。しかし、この機械、満足に使わないまま何年か経過して、使い始めたら一週間に何度も再起動しなければならないような安定性が悪すぎる機械だった。いまだ、まともなフリースポットはない、ということか。

2011年7月10日日曜日

電力会社に告ぐ

バカ総理が欧州並みの『ストレステスト』なるものを言い出しやがったので、また混乱である。こんな総理のもとでは、経済もへったくれもあったものではない。住民説明会でも『命と原発とどちらが大事か。』と住民に怒鳴られ、『命の方が大事』とやっとのことで答える国の担当者が印象的であった。俺なら、『停電により失われる命もある。』と言うだろうな。
私が卒論の時に浜岡原発の情報公開の件に触れ、『自己保存に関わる案件は住民にとって、最大の関心事である。』と書いたのだが、まさに今の時代を予見したような。タイトルは『法による行政の原理と法治行政』である。
今回はさすがに各電力会社は弱りきったな。原発を稼働させなければ現時点では国家の運営でさえまともにできないだろうに。足元を見ずして、理想論ばかりを唐突にぶつけてくる、回りの方のご苦労は大変なものだろう。

さて、今回の被害をどうやって抑えるか。脱原発は長期的な政策であり、当然一個人の思い付きで推進するものではない。現行法制が変えられていない以上、ストレステストの法的な位置付けはまだ与えられていない。しかも、現行法の中で綿密な点検項目が与えられているはずなのである。だから、今回のテストの件は『法制化を求める。』
これだけを電力会社は言えばよい。法制化しなければやらなきゃいい。原発が再稼働できず、電力の供給が滞れば政府も総理抜きで今後の方策を考えるだろう。
もしかしたら、この件ソフトバンクの孫さんが絡んでいるかもしれないな。稲盛さん出番ですよ(笑)。

ストレステストの結果、浜岡原発は『世界最強』のオチがつく。そういう結果を私は期待している。

さて、この総理を民主党諸君はどうしたいのだろうか。執行部は前代未聞の『内閣不信任案』を提出せよ。一事不再議はあくまで原則である。辞めると言って寸前のところで命拾いして居直り、辞めない狂った空前の悪相をやめさせるためには与党が死ぬ覚悟で正常化を目指すしかない。

自治体 公衆無線LAN フリースポットとWi-Fiスポット

我が社の計画した公衆無線LAN フリースポットの展開が完了した。今回は14箇所の配備+本社1箇所の交換である。
昨年、ソフトバンク社の営業が来て、我が社の管轄地域内で『是非とも我が社のWi-Fiスポットを展開してもらいたい』ということだったので検討を開始したが、次の条件で結果的に折り合わなかった。
・機器についてはいわゆる『占用』であるが、ソフトバンク側は設置するのに『無料』で電話線をADSL化するから電話線を貸せということだった。これは公有財産の取り扱い上できないことである。我が社の電話はソフトバンク『おとくライン』であるが、安く電話を運用できているはずだから貸せと恫喝されたがこれも次元は別な話なので断った。
・ソフトバンク社営業は、『無償で設置します。』という話であったが、規約などを調べると無償で設置するのではなくあくまで設置者(お客さん)が設置するもので機器が壊れたり移設などもお客さん側に回復の義務(管理責任)が発生すること(こういう考え方ではそもそも占用ではない)。機器の撤去においても『違約金』が発生する。『占用』なのに違約金とは…。
・営業が言うには、公益、地域情報化にも役立つということであったが、実際ソフトバンクの携帯のみ使用でき(接続については当面無料と言っていた)、ソフトバンク以外の他社ユーザーが使用するには480円/日という通常あり得ない提供価格となる。これは事実上、ソフトバンク社のアンテナを庁内に設置させてあげているようなもので、だから『電話線を貸せ』ということにはつながらない。
・出先への展開については、本社が努力しろとのことだった。ソフトバンクの機材を置くのにどうして俺が労働力を負担しなきゃいけないのか。

結局、ソフトバンク社の営業は来なくなった。電話線と管理責任の面だけ解決してもらえれば設置させてあげたのに、とも思うが。
しかし、その後、http://mb.softbank.jp/mb/information/details/110218.htmlのような報道発表があり、あからさまに端末の制限を行ったのは正直閉口した。制限してるのに何で『サービス向上』なのか。やっぱりこの会社は変(嘘つき)と言わざるを得ない。
なんとも…、一緒に商売しなくて良かった…。

残念ながら、ソフトバンク社とタイアップして大規模展開してしまったところも。
http://www.city.hagi.lg.jp/soshiki/detail.html?lif_id=30870
とか、
http://www.okinawa2go.net/(現在リンク切れ、詳細はokinawa2goでググってください)
など。
少なくとも役人は特定の会社の片棒を担いではいけないと思うが、結果的にソフトバンクの利益になってしまっていることに危惧を覚える。
ということで、わが社は汎用性が高く、自力で設置するフリースポットを採用した。しかし、これについてもかなり気に入らない面があるが、それは後日書くことにする。