2016年9月17日土曜日

総務省様へのお願い 050IP電話の緊急電話対応について MVNOの台頭

MVNO各社による回線シェア化及び通信料金の劇的削減は、正直、将来的にはドコモ、au及びソフトバンクの経営を圧迫するだろう。多分、遅かれ早かれ回線設備投資、維持といったインフラ部分をキャリア通信会社が提供し、通信自体はMVNO各社が担当することになる。
総理大臣は「日本の通信料金は高すぎる」と言ったが、MVNOのことなど毛頭なかっただろう。確かに、キャリア料金は高すぎる。また、日本の電話料金は高すぎた。嫁と独身時代、一晩中話していたら電話代が10万円に達した。あれは平成の始まり頃。埼玉県の南から東京多摩地域の某市までかけたらこんなことになった。いかに通信が儲かる商売だったか。ただし、まだ携帯は登場しておらず、自動車電話の時代である。普通に固定電話を家で家族全員で使っていても、大方の世帯は月5,000-10,000円ほどで済んでいたはずだ。
それが今は、携帯機器代は0円、しかも、基本料は2年縛りで1,000円くらい、本当は安いはずだったが、スマホ料金体系が異常に高すぎて、変にオプションとかデータ料とかWinとかFOMA接続料とか、挙句、話し放題となって一見良いのだが、結局キャリアには4人iPhoneで1か月3-4万円の支払いとなっているはずである。地方自治体の係長クラスなら携帯に給料の1/6-1/8くらい持っていかれる計算となる。これ、確かに異常である。

それを、内閣総理大臣が正しい視点で言ってみたんだろうが、その発言によって各社はどう対応したか。正直、間違って解釈されてしまっている。
① 携帯代が高すぎる → 販売店がキャリアからの奨励金をあてにできなくなった → 機器代が上がる → 通信料は変わらない  → MNPをしないお得意様、長期ユーザーは何のメリットもない → 全体としてキャリアに支払う料金は上がる(笑)
② 携帯代が高すぎる → 通信料下げろ → キャリア通信料下げる(ただし1GBだけ)ついでに(ただし、2年縛りで2,980円とかスマートバリューが効いて3,000円とか) → 月初めは速いけど、月中頃から遅くなる → 4GB追加 → 結局高くなる
という、二つの傾向が出ているようである。
また、総務省の国語能力はまったくなっていない。通信料が高すぎる、と言ったら、通信料を下げる指導を行うべきではないのか。『通信量を下げろ』とは首相は言っていない。通信量を下げて通信料を下げたんだから、もはや詐欺的行為ではないのか。こういうところを指導すべきである。携帯機器については、商行為的には問題となるかもしれないが、販売奨励金とか、0円販売とか、そんなものは放っておけばよい。こんなことを指導するのは、公務員の資質に欠ける、と言わざるを得ない。こんなこと利用者には何のメリットにもならない。しかも、これは総務省の管轄ではなく、公取の管轄である。総務省が口を出せるのはせいぜい抱き合わせで通信料を過剰に上げていることや、各キャリアはMNPユーザーのみ機器代を安くしたり優遇したりして、長期ユーザーは機器代ですら負担しないキャリアの販売方針だろう。総務省は機器の販売価格まで口を出す必要もなく、販売奨励金についても同様である
放っておけばよい。

といっても、キャリアは自ら料金を下げないと、近いうちにMVNOに商売を圧迫され、料金を劇的に下げざるを得ない状況となるのは明らかである。三年後は、各キャリアのスマホの料金は2,000円台、もしかしたら1,980円になっているかもしれない。しかも、キャリアメールも付いた形で。キャリアは新しいビジネスモデルの構築を迫られている。

もう一つ、総務省は真剣に考えなければならないことがある。これは、050IP電話の緊急電話対応化である。現在の安価なデータSIMは電話ができないので、050電話に加入する。しかし、この電話は緊急電話に電話をかけることができない。これは、緊急電話が地域別電話になっていて、その地域を判断することができないっていうことに依拠するらしいのだが、これ、実際は簡単に解決するんだよね。要は、GPS技術を使った音声通話アプリを開発するとか、IPアドレスで地域判定させる、とか、まあ、いろいろな方法がある。現在の携帯電話だって、ここから電話すりゃ名古屋とかにかかってしまうわけだからさ、まずどうやったら実現できるのか考えることが大事である。

まったく、役人というは馬鹿である。俺も含めて。技術対応に劣るし、総理大臣が言ってくれたことに斜め上で対応するし。
でも、MVNOのデータSIMで110とか119をかけられるんだったら、国民の通信費がかなり落ちることは間違いない。もう、旧態依然の電話なんていらない世の中になっている。

あっ昨日楽天通話SIM契約しました(笑)。ほか、UQや楽天データSIMとガラケー持ってますけどね。全部でそれでも、月2,700円くらいの支払い。今度の通話SIMは半年間無料だし(笑)。auガラケーは解約しますよ。さすがに。

もう一つ。KDDI様にお願いがある。過去に吸収したツーカーセルラーをブランドとして復活させてみてはどうか。昔も言ったことがあるが、例えば、MVNOとしてのツーカーを分社化し、UQと競争させる、とか、ドコモのSIMを含めて販売するとかすれば面白い。また、MVNOのブランド戦略を目指してみてもどうか。ブランド化すれば、それだけでも価値がある。回線速度は1MB出なくてもよい。最悪、200kとか500kの使い放題でよい。で、電話は30秒10円で提供して、しかもキャリアメール(ツーカーのころはezweb.ne.jpだったが、この際、tu-ka.ne.jpとかつくる)も提供して1,500円。手始めに、高齢者向け骨伝動スマホと簡単スマホマモリーノツーカーを提供する。で、高齢者向けにはらじるらじるを標準アプリとして勝手にプレインストールし、ラジオ深夜便を簡単に聞けるようにする。しかも、長期割引で10年以上の長期ユーザーは半分くらいに通信料がなるように便宜を図る。MNPのお客には、社員が各社に同行するとか、まず、いろいろな方法があるよね。各社の先進的なサービスも結構だが、私のようなガジェット&SIMマニアはすっきりとキャリアとは一線を画したこのようなサービスが良い。ぜひ実現の折には企画係長くらいをやらせてもらいたい(笑)。

キャリアのサービスは、ユーザーの要求とはまったく一致していないのが日本の通信業界の実態である。技術革新と資本投資は必要だが、ユーザーが求めているのは、せいぜい動画が止まらない程度。10Mbpsなんていらない。動画を視聴せずストリーミング中心と割り切ってしまえば、200kbpsで十分である。

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