2022年4月1日金曜日

ロシアはどうなる…

 ロシアのウクライナ侵攻により、未だに世界は戦争が許される行為なのか、疑問に思う諸氏がほとんどではないだろうか。

日本はかつて、日露戦争を戦った。これで帝政ロシアはどうなったか…。潰れたのである。

新しくできた、ソ連はアフガニスタン侵攻を長らくやっていた。ソ連の時代であったので、西側諸国には詳しい戦況は入ってこなかったが、やはり潰れてしまったのである。

日本はどんなに戦争をやっても、決定的な戦時賠償や領土の割譲の憂き目に遭うこともない正直かなり幸運な国家であるし、戦争犯罪人という訳のわからない連合国の狂気もあるが、それでも国体護持は図られたので、条件降伏が行われたことは結果として事実となった。

戦後のウクライナに対しては多分世界中が復興に対して支援する。支援しておけば投資となり、投下した生産設備は生産をして、利益を回収できるからだ。基幹産業に資本を投下すればその国全体の金回りがよくなり、民間投資はあとを追いかけて活発になる。ドイツ、日本が恩恵を受けたマーシャルプラン、傾斜生産方式のような復興計画になるのではないか。

さて、今般のロシアはどうなるか。実は、この戦争はロシア側には何の攻撃も破壊もないのである。今後行われるかもしれないが、現在のところロシア軍は、被害というか破壊されているが、ロシア国内の生産設備には被害は与えられていない。

ということは、ロシアに対しての諸国の援助は理由が見つけられないのでやりにくい。金融的な援助はやるかもしれないが、小規模なものに限定されるだろう。

となると、巨額の戦費調達による赤字を経常的に補填することができず、ロシアという国の形が変わってしまう、かも知れない。借金が払えず倒産し、債権放棄を経た後に各工場の工場が社長を擁し生産を継続するようなイメージである。

ロシアはもともともっと小さい国の連合体である。もしこの戦争に勝てたとしても、経済的にはかなりのダメージが残り、大ロシアは崩壊し、沿海州、シベリアはさらに細分化していく可能性がある。

日本は実は他人事では済まされない事情がある。沿海州もシベリアも隣国となる。例えば、沿海州は大清帝国の領土であり、やはり戦争及び脅迫によって弱った清からロシアが掠め取った経緯がある。ここで中国が返せーっと言い、沿海州に軍隊を送ったらどうなるか。ロシア派勢力との戦争は必至である。この問題は沿海州、シベリアだけにとどまらない。樺太の南半分や千島列島は直接日本の領土の問題として対峙しなければならない。日本の安全保障の重大問題が近づいている。