2011年11月22日火曜日

自治体 フリースポット FS-HP-G300N 広報 ホームページ

内緒で書いているから、名称や所在は明かせないが、我が社の施設でのフリースポットをPRするホームページがやっとのことでオープンした。
ことの発端は、ある町のホームページでフリースポットを調べていたところ、google mapを利用したフリースポットの地図を見たことがきっかけである。これいいかも、とうちの若いモンに相談したら、『そんなの広報でやってますよ。』と素っ気ない応答が返ってきた(というより一喝された、といった方がいいかもしれない(笑))。で、広報に相談したら、地図は作ってやるが我が社のホームページに一つページを作ることが条件、そこからリンクを張ってやる、ということになってしまった。
まあ、とにかくつくりゃいいんだろ、と思ったが、我が社のホームページは一つ一つのページが複雑怪奇なテンプレートで構成される。こいつは素人には解析不可能といってよい。
まあ、それでも趣味を仕事に持ち込んだ、とあきらめて作成させてもらったら案外きれいで気に入ったので、ヘッダー部分にgoogleの検索画面を仕込んだりしたがこれはさすがに×の判定をいただいた。仕方なく本文に組み込んだり…。
フリースポットのFS-G54及びFS-HP-G300Nは『ポップアップテクノロジー』という機能を持っている。何のことかというと、フリースポットに接続後、最初に表示するページを提供側が仕込めるものでPR効果が高い(というよりユーザーの意に沿わないもの…)。そこで、当社もその技術を用いて宣伝させてもらおうと考えているが、20箇所もフリースポットの設定画面を変えることになるので、少々きついと想像される。そこで、現行のindex.htmに当たるページを別のものに置き換えそこからMETAタグで広報のページに飛ばしてやればいい、と考えている。
で、index.htmは、
『あなたの予想に反して、このページが見えているでしょうか?』をパクってしまっている。まあ、ブラックがわかる人ならいいが…。

2011年11月5日土曜日

自治体 フリースポットと広報 FS-HP-G300N

自治体のフリースポットを展開する上で、その意義や性質などを論ずるのは難しい。特に事業の『目的』も曖昧と言わざるを得ないだろう。
何のために…。今では携帯電話でネットができるのに。
と取材の新聞記者に聞かれ、確かにそうだな、と頷いてしまった自分がそこにはいた(笑)。
『速度が速いことと、無料なことですかね…。』それしか答えようがない。

実に、21時間前であろうか。ツィッターでつぶやかれた。
我が社を名指しでつぶやかれた。
『…市の公共施設ってかなりFREESPOTが導入されているのか。何気に知られていないところで地味にすごかったりするんだよね、…(省略)』
そのフォローは、
『アピール下手。広報をしっかりしないと魅力が発信できませんね。』
で、『そうなんだよね。実にもったいない。』
ときたもんだ。

大局的にはそうかもしれないが、我が市のフリースポットは公共施設で展開している以上、まず一義的には施設の利用者のためにあると言えるだろう。前回書いた図書館は、パソコンの貸し出しも含め積極的にフリースポットを提供すべき立場であるが、市の公共施設での展開を図った立場は多少異なると言える。どちらかというと消極的である。たとえば、出張所のフリースポットは勤務時間や開館時間と開設時間を合わせていないので、その時間内に来たフリースポット利用者は建物内に接続可能であるが、時間外の場合は建物内での利用は不可、となるのは当然である。本庁内のフリースポットは21時まで接続可能であるので単純に各出張所はおおかた21時にあわせてある。職員がいない時間にも利用者がこないとも限らないので、質問のあった利用者に対しては、『駐車場からでも接続できますよ』と言ってある。
行政の行うフリースポットの意義としては、単純に『先進市』の称号を受けたり、情報政策部門のPRだったりするのではないのかな、とも思う。正直、あまり実のある政策ではない、が市民が知ればすごい自治体の仲間入り、である。ただし、この展開によりある程度救われる人がいるのも見過ごせない事実である。
一番実感できる効果というのはあちこちに無線のルータを置いたことにより、先般の震災時のように社会インフラがずたずたとなったときに、もしかして、通信が一カ所くらいは可能かもしれない、という望みをもしもの時に託せることだ。当社の場合、地元や東京のプロバイダとはフリースポットという性質もあり契約していない。それが本社二本、各図書館で三本契約しているのでいざとなったら"逆流"させてやればよい。ネットワークを理解し、いざとなったときにゲートウェイとスタティックを打ち替える技量が必要であるが、なんとか万一の際の行政機能は提供できる、くらいの『保険』的な意味合いはある。もっとも、電源が落ちたら何もできない状態となるので、自家発設備を備える部署には優先配備をすることが望ましい。幸い、我が庁舎は正直とてつもなく防災設備と職員の意識は充実しており、3.11の被災直後からフリースポットを全面開放し、何も問題はなかった。また、インターネット的に『会社でメールがつながらない』などの理由で"避難"してきた市民が認められており、ほかの箇所からネット的に出て行く、ということもなさそうだ。むしろ、フリースポット系は県外プロバイダであるので、県内プロバイダに出て行く情報系ネットワークの設備が不通となった際に、庁内プロキシからフリースポット系ネットワークに接続するだけで、インターネットへの疎通は確保できるはずだ。ただ、グループウェアからは残念ながら使える状態ではないと思うが。非常時に自社メールの疎通を本番系で確保するためには、やはりサーバーを外に置く必要がある…。

さて、フリースポットの広報であるが、主に、市ブログ(新着情報)、課HP等によってなされ、また、フリースポット協議会のホームページにも記載してある。開設当初は二回にわたり、各新聞社にも記事にしていただいた。まあ、それ以上の広報はできないと思われるが、せっかくのご指摘であるので週明け以降、各方面と協議をしてみたい。まあ、積極的に広報活動を行うのは冒頭の意義性質を考えると少々気の乗らない部分ではあるが…。

2011年10月30日日曜日

自治体 フリースポット FS-HP-G300N

自分の仕事的には『順調』そのもので、メーカーとの交渉においては『紆余曲折』であったが、なんとか『先進事例』となっているようである。この事業はそもそも積極的に実施したい『図書館』という存在があって、それを予算確保の上でなんとか支援できないものか、と考えたところ『とりあえず図書館と情報部門で財政当局をゲリラ攻撃』(笑)し、情報部門は図書館の予算確保を条件に引き下がる、という方向を思いついた。要は図書館は積極的に実施すべきと認められるので、一般部局のフリースポットを全部やめるから図書館につけて欲しい、と懇願するつもりであった。
いざ蓋を開けてみたら財政当局は、実際私よりもよく考慮しており、(対SB対策として)本庁で実施しているのならば出先部署もやらなければいけない、と考えたようだ。しかも実施する予算は庁内インフラを投下するよりはるかに安上がりである。財政部門は逆に私に条件をつけた。実施の時は最大限図書館に対し技術支援をせよ、ということである。
結局、一般部局と図書館パラレル展開となったが、なんとか図書館の展開も終わり一息ついたところである。
図書館というのは実に面白いところで、一般部局のお客さんであれば自己責任と考えられるべき範囲も負担している部分がある。資料を分析する部署が置かれていたり、学習室があったりするのは大して学生時代に図書館も利用しなかった私にとっては驚きであった(そもそも学習なんかしなくても成績は良かったのだが(笑)。冗談と受け止めて…)。

図書館は情報部門のインフラは使用できなかった。これを使ってしまうと図書館の業務系も兼用しているため、フレッツの帯域自体を圧迫する恐れがあったためである。フレッツの引き込み及びプロバイダ契約から図書館は業務を始めることになった。
次いで、フリースポットやルーターの設定。これは私が嫌々ながら(笑)実施することになった。
実施にあたっては、利用者用パソコンの設定や既存パソコンの修正を行ってきた。図書館では、もともと情報入手という観点からパソコンの提供業務が最優先らしく、フリースポットの提供は副次的な効果とも言えるが。
図書館は三館あるがすべてでパソコンの貸し出しを行っている。特筆すべきは、ある図書館の学習室では有線LAN接続及び電源接続も可能になっていることである。たまたま最新設備の図書館のため、備品もそういうものを買ってしまった、
ということらしいが、これに情報部門が魂を吹き込んだことにより、まさに便利な環境を提供できたと言える。
FS-HP-G300Nは利用者用PCの使うカスタマイズSSIDを設定できる。利用者用PCを使うのにフリースポットに接続しメール認証なんていちいちやってられないもんね。

これにより、わが社全体では二年間にわたる整備で投入した個数は20個、延べ19箇所でのフリースポットが実現した。

google 先生で市民のウケを調べてみた。
『出先にも拡大していくとのこと、大いに期待したい。』ありがとうございます。今年はもう終わりなんですが、わが社の方法では実施費用も格段に安く上がるため、常に実施拡大が可能な状況にあります。
『市長が変わった雰囲気を感じる』フリースポットは市長及び前市長の命令や市施策の実現、という観点ではなくボトムアップな施策でした(そもそも事業実施自体が副市長決裁。安すぎて…(笑))。施設管理的側面を切り口にし市全体のチームワークにより実現した、というところでしょうか。特に図書館の実施にあっては今年退職の図書館長さんの長年の努力の賜物です。
またのご利用をお待ちしております。
『キャンプ中に入稿…助かった。職員の対応に感謝したい』わが社のフリースポットは郊外にもおいてあります。また、簡易マニュアル等を配備したため、迅速な対応が可能となっています。特に、職員の親切さ、は私もこの会社にいる意義、誇りに思うところであります。

市民の反応は上々である。さて、次は何をしようか…。

Softbank vs au by kddi (続編)

ネット上ではスピードテストも遅延性の小ささにおいてもauの圧勝であったが、駅からの帰り道で近所の知り会いに聞いたところ、『私の会社のあるところで試したところ、そんなには変わりませんでした。』とのこと。

2011年10月15日土曜日

iPhone 4S KDDI vs Softbank

昨日、販売されたのでネット上で各陣営(?)が報じていることをできるだけ客観的にまとめてみることにする。しかしながら、私はTu-Kaのファンなので多少KDDIをひいき目に見る傾向があるようだ(笑)。

① KDDI版iPhoneは余っている? らしい。
② ソフトバンクの登録システムがダウンしたらしい。
 大手家電店などの話によると、KDDIの当日整理券が余ったそうだ。ということは一見、売れていないのかって思える。しかも、ソフトバンク側は登録システムがダウンするほどに売れている、ということなのか。これは、判断できない。というのも伝統的にソフトバンクの登録システムは弱いらしいし。もし、同数売っていたと仮定すれば、ソフトバンクの登録システムはかなり改善しなければならないとも言える。
 逆に、ソフトバンクのペースを上回る速度でKDDIが売っていた場合、KDDIの登録システムはすばらしいものという結論が導き出される。また、激しい登録業務に対応できる労務や人事、それに業務が滞らない社員の教育、精神などもすばらしいものだ、とまで言うことができてしまう(笑)。案外、後者だと笑える…。

③ ソフトバンクは前機種の乗り換えでも残金免除など優遇策が。KDDIはそういった優遇はない。
そもそも、このキャンペーンはiPhone3G, 3GSユーザーが対象で、auはこの割引制度はないのが当然だろう。

④ 回線速度もサービスもソフトバンクの方が(規格上は)上。
ソフトバンクは規格上14Mbpsないしは7Mbps超、au速度は3M程度。今日の夕方に各報道の実効速度が出てきた。案外ソフトバンクが健闘してるじゃん、という印象もあるが、実はiPhone4が健闘していたりする。どうやら、4S自体で比較すると、auが圧勝という印象を受ける。端的には、下記の記事を参照。
http://www.gizmodo.jp/2011/10/_iphone4s_auiphone4s.html
全然違う。ただ、auに偏り過ぎって言う意見も。
ブラウジングについては、こちら。
http://www.ustream.tv/recorded/17861349
ギズモードさん
http://www.youtube.com/watch?v=5sE4cbSwD_E&feature=player_embedded
ギズモードさんなかなかマニアっすね…。

挙句の果てにこんな笑える画像も。Wi-Fi(auひかり)の結果か?。と思ったら、改ざんらしいな。やるなら、決して理論値超えるなって笑われてた。
http://img.blog.mian.cc/20111014_2016902.jpg

しかし、ソフトバンクが勝利するところでもauのほうが上り速度が4倍以上出ていて、Webブラウジングでは圧倒的にauのほうが速いらしい(当然そうではない結果もネット上にはある)。
たとえば、http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/061/61289/
なんとなく、auの個体のほうは故障しているかのような感が…。auが不安定ってあまり聞いたことがない…。特に、4箇所計って、KDDIが1Mbps超え一箇所っておかしな感じなんですが…。なんか、ソフトバンク誘導のにおいがする。
特に、下記の記事は…。いえいえ、私は客観的ですよ。
http://kimobiler.blog133.fc2.com/blog-entry-278.html
ソースはフジテレビ『めざましテレビ』らしいが、この調査結果はいただけないと思われる。選挙の前日に開票結果を予想するようなもんか、もしくはソフトバンク側の機種変は除くべきか…。
http://blog.esuteru.com/archives/5110599.html
とか
http://jidoushahokenhikaku.blog49.fc2.com/blog-entry-1916.html
とか。

しかし、概してブラウジングにおいて、ソフトバンクが勝利している結果は無いように思える。
確かに、うちのケーブルテレビが64kbpsだったとき、案外速かったのはDNSの反応や上り速度によるものだった。反面、ソフトバンクは閲覧の命令をしてから表示が切り替わるまでの時間が長い。これは回線がぼろいのではなく、DNSサーバーやL3 SWの類の最適化がなされていないために起こると思われる。内部の仕組みを総入れ替えすれば何とかなるかもしれない…。
auはスピードテストで負けてもそのへんはずば抜けて(おそらくドコモよりも)速いのかも…。余談だが当方のDNSサーバーのレコード伝播において、docomoのDNSは一週間ほどかかった覚えがあったな…。

⑤ そもそも料金もソフトバンクの方が安い。実売の端末代金もソフトバンクの方が安いらしい。
KDDI『ISフラット』… 4,980円
ソフトバンク『パケットし放題フラット』… 4,410円
KDDIの社長は『ソフトバンクでいろいろオプションをつけてしまうと、うちと同じくらいになりますよ』と言うことを言っている。あれやこれやと言って、不要なサービスを押しつけるのは各社とも変わらないが、確かにソフトバンクはその傾向が強い。この570円差を総合してどう見るかは、判断の分かれるところ。ただし、ネットワーク差、速度をみると、auの方が経験上品質は絶対にいいのは明らかである。通信でのこの価格差は当然とも言えるし保険的な扱いとも理解できる。私はこの金額差は案外安いのではないか、とも思っているが、一般のユーザーはカタログの数字を見て判断する傾向にあると思われるので、ソフトバンク有利にこの価格差はいくらか働くであろう。
両社とも、パケ(3G)を切断しておいて(契約しないで)、Wi-Fi運用すれば安くなる、と思うのだが、そういった契約ができるのかどうかは知らない…。当方のAndroid(auのシンプルEプラン)はそういった運用。

*追記 auのプランは自由度が高く、ダブル定額やIS NETを切った契約も可能とのことです。通話もメールもやらなければ、ソフトバンクから少なくとも4,410円も安く契約可能になりますね。2,999円激安WiMAXでも契約しようかな…。

⑥ KDDIは通話と通信が同時にできない。
これは規格上の制限で、それ自体はソフトバンクに軍配は上がる。しかし、そういう必要性ってあるのかな、とも思える。速い回線で瞬時にダウンロードが終わればそもそも並行稼働なんて必要ない、とも思える。SBMのiPhoneユーザーがフリースポットにつないだときに、『速い!!』って必ず言うが、auのユーザーは『フリースポットって必要か?』という反応を見せる。それだけ、auの回線は速いのだが反面、ちょっとした操作ミスであっという間に400円くらい課金されてしまう時も。

さて、この対決、どちらが勝利するのであろうか…。

しかしKDDIの戦略には恐れ入った…。凋落のKDDIかと思っていたし、今回のiPhone騒ぎも11月末とか来年だ、とか発売時期についてはいろいろ言われていたが、すべて仕組まれていたこと。まさか、ソフトバンクの発売日にあてるとは…。スマートフォンやiPhoneを取り込むのにあたり、EV-DO Rev.A×3の準備を行い、3Gが逼迫しても大丈夫、という印象さえ受ける。
いつもは孫さんに煮え湯を飲まされてきたが、今回は記者会見でも水面下の資本投資でも人の動き、モノの動きでもKDDIがきれいに復讐してやったという感じ。起死回生とはこのことだろう。

iPhoneの私の勝手なシェア予測では、KDDI 5 × 3 Softbank くらいか。
純増者数も久々に1位をauが獲得するに違いない。ソフトバンクは足踏み(今回はiPhoneユーザーがauにある程度転出することは間違いないので)もしくは純減、ソフトバンク配下のWillcomは純減を免れる程度か。

いままで、auの人って結構マニアな人が多くて、結構iPhoneに流出してたみたいだからその人たちauに帰ってくるのかな…。

2011年10月6日木曜日

素人ながら小沢氏裁判の行方を論ずる

本日夕方、J-WAVEを聞いていたら、ジャーナリストの大谷昭宏氏が意見を述べていた。
あらすじは、検察が小沢氏は一度クロと言ってみたものの、証拠不十分で起訴をあきらめたのに、検察審査会が起訴しろと言うのでしょうがなく起訴して裁判となった、と言うものである。
大谷氏はこう断ずる。
『小沢氏が無罪であっても、有罪であってもこれは大問題である。有罪ならば、検察が二度あきらめた事案なのにそれが有罪となると言う検察の立場(意義)が微妙となるし、無罪ならば、今度は私人に対し嫌疑をかけたまま世の中に影響を与えてしまう検察審査会の存在意義が全くなくなってしまう。』(先生はこういう表現をしなかったかもしれない。が意味はそうずれていないだろう。)
この裁判は、私が思うに世の中のエネルギーを異常に浪費してしまう事件で、難しいと思う。先ほど、大谷氏のHPを見てきたが、『状況証拠だけで判断してしまうのは、えん罪の温床となる』という言葉が印象的である。

しかし、この事件はわかりにくい。罪状は『虚偽記載事件』であるので、何かの記載をだまして書いた、ということらしいが、正直、国民は『贈収賄』事件の立件だと思っている。で、金まみれの小沢氏を排除しろ、となってしまう。何かが違うんじゃないかな。やっぱりこの国はファシズムが進みつつある。

正直に書こう。小沢氏の政治団体である陸山会は金持ちの小沢氏から借り入れを行い、それを政治資金収支報告書に記載しなかった、というのが今回の案件である。私は、これだけを聞くと『微妙…』としか言えなくなる。これ自体が犯罪になるかどうか、疑わしいと思える。だが、銀行融資等も記載する決まりになっているらしいので、これは事務方のミス、と言っても良い。これだけだと、小沢氏の立件はできない。
検察側は独自のストーリーを作ってしかも、国民感情を味方につけて立件している。
検察は、『政治資金報告書になぜ記載をしなかったのか』ということに目をつけた。ここに、何らかの故意があれば立件できるかもしれないと考えたのである。
asahi.comによれば、小沢氏からの借り入れのタイミングと同時期に、中堅ゼネコン「水谷建設」から裏金5千万円を受け取ったと言及。「収支報告書に4億円を記載すれば、マスコミから原資を追及され、水谷建設からの5千万円も明るみに出ることを恐れた」
としている。貧乏人に言わせれば、これはおかしい。隠しておきたいものがあれば、ほかのものを隠そうとする意志が働くかもしれない。Aを隠しておきたいのでBも隠す、ということはあり得ない。Aを隠したいからBをさらすのが人間の心理であろう。言い切ることは危険である。
こうでない場合もある。Aの中にBを包含する場合である。この場合、AもBも隠そうとするだろう。となると、小沢氏が献金を受けて、それをそのまま土地購入に充てた場合が該当する。
これだけを書くと、後者のあらすじにより立件は可能だろう、と思ってしまうが、実は土地の購入代金が4億円であり、その後に秘書が献金を受けた5千万円も含めて1億円であり、帳尻が全然合わないのである。
で、実際の土地取引は銀行融資を受けているとのこと。これは、政治資金報告書に記載があるが、この支払日を2004年10月と書くべきところを2005年1月と書いたことが今回の罪状である。

よく西松建設云々という話も聞くが、これも同規模の献金であり、全部あわせても購入代金の半分にも満たない。

で、国民も裁判官もなんだかわからないから有罪にしちゃえ、悪いやつだと思っちゃえ、と言う気分にさせてくれるのが今回の事件である。確かに、微妙に悪い点が積み重なって、あいつは悪いやつだ、って心の中で断じてしまっている部分は否定できない。これを検察は利用しているが、どうも、そのでっち上げ方が厚生労働省の部長を立件したときの構図に似ていなくもない。
指示があるかどうか、金のやりとりがあるかどうか、これを積み重ねてわけわからなくさせて善良な市民をクロにさせてしまうやり方である。言ってみれば大変危険な手法である。今回は贈収賄で立件しているわけではない。幸運にもこの拙文を読んだ方はこのことだけは忘れないでいてほしい。

本来、この問題は『虚偽記載』で争うものではなく、『未記載』の献金部分が問題である。この部分は『使途不明金』となっているかもしれない。ごちゃ混ぜにしてしまうと、真実は見えないし、法的にも正しい裁判ではなくなってしまう。

組織で働いたことのある人ならば、日付を空白にして請求書をもらったりしたことがあると思う。そうしないと処理に時間がかかり契約上の支払いのルールを守れないからだ。あまりいい話ではないが、これをいちいち『有印私文書偽造』で起訴していたらほとんどの日本国民は起訴されてしかるべき、という妙な事態となってしまう。土地や家を買った人ならば、書類を多数作成しなければならないが、それらすべてが正しい日付だろうか。案外、関係者に都合のいい日にちになっていたりする。これをすべて違法と呼べるのであろうか。
今回の事件も裏金を隠すのが目的ではなく、なにか事情があって処理日を翌年度に繰り越す必要があったのだが、当の本人たちはその事実を忘れてしまっているのが今回の事件の真相ではないか。もしくは、何か事情があって隠そうとしているのだが、もともと国をあげて裁判をするような性質の事件ではない。罰金程度の話ではないのか。虚偽記載の本質は、たとえば取引先の要請があったり、税法上の取り扱いだったりするのではないか。本来はこの事件、つまらないことをつついて、やはり政治家は金まみれだ、特に、小沢は噂どおり汚れた政治家だ、と国民に対し信じ込ませ、あたかも贈収賄があったかのように偽装させているのである。

もし、私が裁判官だったら、『検察側に訴の利益なし』で却下する。個人の政治団体に主催者が金を貸したり返してもらったり、土地を買ったり、日付が違ってたり、という問題はたいしたものではない。道ばたの1円玉を拾って側溝に捨てたら通貨毀損で訴えられたようなものである。しかし、検察側が西松建設や水谷建設の裏金を立証して、小沢氏が受注の便宜を図っていたことを立証したのなら、これは大問題であるが、これは『虚偽記載事件』でなく別の事件でやるべき話である。

それを各マスコミもはやし立てる。小沢氏に対して、金の出所を明らかにせよ、と書いている。なら、新聞記者も財布や決算の中身を一円残らずその使途を明らかにできるのか。あの産経でさえも議員辞職を求めている。なんか、いやな裁判である。虚偽記載が真実ならば金の出所を明らかにする必要はない。しかし、贈収賄事件ならばその必要が生じる。裁判所も国民もこのことは気づかないといけない。

法学論的にもこの裁判は健全ではない。また、日本国民もこの裁判を看過し、迎合すること自体、病んでいるとも思う。法治国家としてのわが国の行く末が大変心配である。

内閣総理大臣様 公務員の安月給について

私は主任(一応係長クラス)の給料をもらっているが、昨日嫁に言われた。『ボーナスも給料も使い果たしたので、財形を下ろしてきて。』
配偶者と、三人の子どもの世帯である。上の娘は私立の高校、下の娘も私立の幼稚園に行っているので、金はさすがにかかるが、こんな窮状になろうとは。
普通の給料って生活するに十分な給料と余裕のできる(投資的な)一時金のはず。一般的な公務員でも生活できなくなっているレベルというものを感じる。
とりあえず、財形を5万円下ろす手続きをとったのであった。でも、これがなくなったら、恐ろしい事態となる。

今選択すべきは増税ではない。経済である。日銀政策を変えることをまず強く願う。