2012年6月23日土曜日

小沢グループからの内閣不信任案

やっと、報道で出てきた。このブログでは、効果的な戦術として、小沢グループが採用する可能性がある、としたが、各報道はやっと気づき始めたらしい(笑)。
消費増税をつぶすことが今回目的だが、それはもはや小沢グループではできない。その時点では小沢氏は確実に負けであったが、造反を匂わせ、同調者を募り、その結果54名の造反者を確保する。で、消費増税採決前に前もって不信任案を動議し、可決ともなれば今国会はとりあえずおしまいである。結局何も決められず、党を消滅させる危機を作り出してしまった野田総理のみが悪者に仕立てあげられてしまう。だから、野田総理はすでに『詰み』の状態なのである。『三党合意は画期的』(岡田さん)などと言っている場合ではない。こういった取引は政権をつぶすんだな…。きっと。

前回の不信任騒ぎでは、共産党に欠席されてしまった。今回、小沢さんは共産党に頭を下げに行くに違いない。

組織の中で首相を支えるというのも当たり前である。しかし、首相が『暴走』し止められないとき、抗議し離党する。新しい政党を目指す、ということも大変結構でロマンある話ではないか。また、民主党は次の総選挙はかなり票を減らす運命にある。沈没する船から逃げ出すのは当たり前の話である。
以前、小沢さんは自民党を出て行ったが、そのときは小選挙区制の実施を目前に控え、言わば選挙対策のためと党内抗争の敗北による離党であった。また、鳩山さんの離党も同時期で政策的な離党ではない。今回のような一政策を巡る論点から対立したわけではないので、今回の争点は非常にわかりやすい。

さて、国民の目はどうか。前回選挙の時、民主党マニフェストに『騙され』、投票した人が多い。でも、衆議院の任期は4年である。まだ、できないことが決まったわけではない。あのときのマニフェストが『荒唐無稽』であって国民を欺く結果になったことは、国民が次の総選挙で判断すればよい。逆に任期3年目に『自公』と談合した政治を目の当たりにしたことは、正直、民主ダメ、自民ダメ、公明ダメという印象を強くしてしまった。しかも、その論点はあの消費税である。そんなことやっちゃダメだろ。
少なくとも、国民の過半数は反消費税に世論形成がなされている中で、小沢グループはいま国民の注視をもろ受けている。
確かに、社会的地位、名誉のある人、会社の上層部は消費税の増税に賛成するだろう。石原都知事も、社会保障の費用をどうするか、小沢グループの造反の動きを『私利私欲、我欲、保身だと世間は眺めている。勝手にやれ、という感じだ』、と切り捨てている(6/23産経朝刊)。しかし、子育て真っ最中の世代は、とにかくお金がないのだ。給料も減らされている中、夕飯が1週間のうち4日がカレーであった。子育てが終われば若干増税でもいいけれども、そういった税制は消費税ではとることができない。そこで、現行税制を見直し、消費税導入前の直接税を重視、これにより政府の経済統制(景気の自動調整装置)を強めようという拙論を当ブログで展開させていただいている。だからタイトルも『逆流』なんだな(笑)。

今朝の産経一面には、消費増税反対に向けて奮闘努力する小沢グループ、そして不信任案提出となった場合についての、複雑な思惑(特に自民党)についての記事が載せられていた。当ブログが一週間前に指摘したことがやっと記事にされたということで特に解説しないが、なかなかうまく書けているのではないか。小沢さんが『民自公』と裏取引せず、消費増税反対の目標に純粋に突き進むならば、不信任案提出で勝負をかけてくる可能性は高い、と見ている。また、それが可決する可能性も非常に高い状況である。しかし、自民党が野田さんに信任票を入れるようなことになれば、『民主、自民の合併』くらいのあり得ないインパクトがあるし、その可能性もないわけではないが限りなく低い。
野田さんがこのまま総理大臣をやり民主党が割れずに済む方法が一つだけ残っている。これは、『消費増税』を廃案にすること。小沢氏VS.官邸。どちらに勢いがあるか。私は小沢さんと見ている。民主はそろそろ小沢さんのいうことを聞かないと…。

26日はかなり楽しめそうだ…。

* 時事通信などは『民主、自民、公明3党の修正合意により、消費増税法案の衆院可決は間違いない。』と述べているが、さてどうか。小沢系議員が捨て身で不信任の戦術に打って出る可能性は高い。どうせ活躍しないまま総選挙になれば苦戦が予想されるし、『反増税新党』なら国民の人気を一身に受けることにもつながるからだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿