2012年11月18日日曜日

子供の大学入学と親の経済

子供の大学入学が決まったのだが、その大学側のやり口というのは若干閉口した。14日に速達で送ってきて、22日に前期分の学費を支払えという。しかも、50万円弱の金額である。今の時代、この金額を即座に用意する親御さんは滅多にいないだろう。かなり厳しい思いをした。
とりあえず、職場の互助会に駆け込み、普通はだめだそうだが、最短の支払日に間に合うようにしてもらった。
ただ、その後の支払いをどうしようか。あと、7回も支払いがあって、それぞれ50万弱を用意しなきゃならない。到底、2番目の子が大学に行くっていったら破産である…。

私の大学時代、25年前になるのだが、その頃はバブル時代であり、ほとんどすべての大学の学費に『物価スライド制を採用しています。』という注意書きがついていた。で、当時を思い出してみると、『入学金』は20万くらいだったかな、で、授業料は半期で25万円くらいだったか、その他諸費用で初年度の総費用は84万円だった覚えがある。
当然、私立大学法学部であり、私の親(親父の一人働き)は最初、借金しなきゃならないかな、と言ってはいたのだが、なんと借金もせずに『下宿代も含めすべての大学費用』を捻出してくれた。で、『大学も案外安いな』という感想を言っていた。今は非常に感謝している。

私の子供の場合は、最も自宅から近い大学(笑)を選んでくれて、また、学園内入試と言うこともあって入学金は課されない。しかも、下宿代も当然不要である。だが、時代の流れとはいえ授業料が倍の金額になっている、ということはどういうことなんだろうか。
確かに、当時ラーメン一杯、コーヒー一杯が『350円』で、今は近所のチェーン店のラーメンでは『680円』くらいかな。でも、ラーメンは各店で差別化を図り、かなりうまくはなってきているので一概には言えない。しかも、大学の授業料は『物価スライド制』を明記していないし…。
さらに、給料のレベルで論じてみる。私は地方公務員ではあるが、一人変わり者の市長がいて、給料を8%減額されたことがある。その時代が今考えると、非常に痛かった。また、その後に、給料表の改定があって、公務員の給料の積算を変更した(やはり-7%くらいか)こともまた痛かった。ここで言わせていただくと、50人以上の企業から給与調査に含めるってどういうことよ。大企業に行ける学生は公務員になるなっていうような給料表の改定だったな。
と、いうこともあって、ここ5-6年で生活設計ががたがたになってしまった。
到底、子供の学費を年収内でどうにかする、ということはできない。第一、現在の私立高校の学費も難しいのだから。

世の中、このように給与レベルは確実に下がっているのであるが、ふと考えてみた。これが共働きだったらどうなるか、である。うちの嫁は実は過去には厚生省出身の公務員(当時はお茶汲みの職員がいた)であったことがあり、これを辞めなければとりあえず家計から、学費くらいは捻出できていたことだろうと思われる。常識的に不等式で書けば、
当時の親父一人の年収>=今の共働き世帯>俺の年収
ということができるだろう。
しかも、世の中進歩している割には通信費用が月2-3万円ってどういうことなんだろうか。昭和の時代はこんなことに悩まずにすんでたのに。

まさに、授業料の金額決定は、共働き世帯の年収で決定されているのであって、私のような極貧世帯のことなどは無視されているような気がしてきた。共働きをしなければ食べていけない世の中は、決していいものだとは私は思わないが、しかし、これが現実である。

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