2012年11月6日火曜日

大学設置・学校法人審議会と『新会議』

文部科学省は、『大学設置・学校法人審議会』による三大学新設の答申を覆されたのをきっかけにして、その三大学の救済を目的に『新会議』なるものの設置をもくろんでいるらしい。大臣は、『大学設置・学校法人審議会』の大学寄りの構成メンバーがまず気に入らない。ならば、委員をもっと公平な視点で選べばいい、と考えたらしい。
しかし、法的にはどう扱うべきなんだろうか。この発想、実は菅総理が震災後、会議を乱立し、組織を機能不全に陥れたその発想に等しい。あればいいよね~って考えて組織を作るのがなんと無意味なことか知らないのだ。
組織はその機能性において、ごくごく自然発生的に構成されるもの、と考えて欲しい。確かに、行政組織法のようにハード面から設置される、というのが一般論であるけれども、中で働く人間はごくごく自然に有機的に結合し組織目的に向かい機能しているものである。机上でそんなものを作っても一年というか今回1回でおしまいである。

それに大臣が『大学設置・学校法人審議会』の『構成委員が偏っている。』と言っても、そもそもこの委員は『委員は、次に掲げる者のうちから、文部科学大臣が任命する。 』とされており、構成委員にとやかく言うことは自らの仕事の自己否定につながるものである。確かに、就任間もない大臣のことである。『そんなことになっているとは知らなかった』と言い出すだろうが、大臣が替われば当然新大臣の名前で再依嘱されるものであるので、その行政過程に瑕疵がない限りは『構成委員』にケチをつけることは当然できないだろう。そこんとこ、マスコミは突っ込まないが、明日以降書かれるかな。新聞社このブログ見てるみたいだから(笑)。

そもそも、こういった諮問機関は、『大臣が判断できないから専門的な組織を構成し判断してもらう』というのが目的である。諮問機関の決定は、イコール大臣の判断にほとんど等しい、ということになる。諮問機関にできないことは、諮問するだけで決定権はないということができるが、それでも大臣は決裁する、という行為が残されているので、そこに大臣が持論を差し挟むことができると考えたのである。
その理由とは、
① 大学の質の低下を近年招いていること。
② 大学の乱立は既存大学の経営を結果的に圧迫していること。
③ で、つぶれる大学も出ていること。
④ 学生が就職率が低下していること。
をあげている。

しかし、これらの理由は新設三大学の責任であろうか。もし、この新設三大学の参入により、学生の質に明らかな低下を来たし、プータローを数多く排出し、新規参入により全国の大学がばたばたとつぶれてしまうおそれがあれば、確かに大臣の判断は正しいと言えるが、誰が見てもこれは明らかな因果関係にないと判断されるのである。しかも、法的に瑕疵がなく、また、参入条件も満たしている、と判断されれば文部科学大臣はその時点で負けである。

実は、この大臣があげた理由って、『政治』が抱えるべき問題なんだよね。そもそも大学の質の低下が見られるのは、政治が悪いからっていう因果関係があると思うし、そもそも早稲田大学ってこんな短絡的な判断を教えているのか…。俺の大学よりも学生の質は低下してるぞ(笑)。入るときは俺よりも優秀なのに、卒業後何年も経つとこうなっちゃうのか…(笑)。当然この大学は全国でも優秀な人材を輩出されていることは存じ上げております。たまたま異端なんでしょうけど。
就職率の低下も、実は経済政策の失敗を意味している。消費増税後はいよいよ、失業率は10パーセント近くに上昇し、学費を払えない学生が続出し大学は収入減でつぶれるだろうね。で、就職しようにもできない…。でも、この原因は明らかに新設三大学のせいじゃないことは明らかであろう。

【今日の結論】
民主党を不認可とすべき。

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