2012年11月3日土曜日

新設大学の不認可???

このたび、文部科学大臣が新設大学の認可を認めない、という暴挙に打って出た。

石原さんを暴走老人というナイスな揶揄で、当の石原さんもこのネーミングが妙に気に入っちゃったみたいだけど、今回は『暴走大臣(おばさん)』。

何しろ、大臣がそのような行動に出たのは、『近年大学は質が低下している。量よりも質だ!!』とか言い、持論によるものだとか。
まあ、言いたいことはわからなくもないが、行政的な許認可はそういった情や持論といった個人的な部分に支配されるものであってはならない。私も許認可行政は経験があるが、許認可は持論ではなく一定の要件があり、それを満たさなければ許認可できないのが正解、である。許認可できなければその理由を明らかにし、許認可できるまで付き合う必要がある。要件を満たしているのにもかかわらず許認可しない、という事態は逆に不利益処分となり国民生活の不公平につながることに注意する必要がある。

それを大臣の私見で認可できないなどという事態を引き起こしている民主党はまさに『恣意的行政』を実現してしまったのであり、政権担当能力はもちろん、国民や行政に対する責任能力さえない。

当の大臣は昔、私が敬愛する『李登輝』大先生が日本を訪問したいって言っているのに、『日本に入国させない』って言い、また、その他の判断や発言も積み重なり、ついに小泉総理大臣に更迭(実質的に罷免)された経歴を持つ。行政としては判断をどうすればいいのか(行政過程論)、という理解に著しく欠ける人物のようである。人気はあっても、行政は持論で判断してはいけないのである。法と正義に照らして判断するものである。正義がたとえあったとしても、その正義が法令違反につながる場合は、常識のある大臣は奇異な判断はしないものである。

実は、自分の娘も『新設大学』ではないが、『改編される新設学部』を希望(というか付属なんでほとんど内定状態)しており、実は大学側からその点における文書を本日受け取っている。この点については多少は『利害関係者』であり、大学側の動向に注視しているところである。
今回の大臣の判断は悪政の歴史として名を刻むことになりはしないか…。受験生の運命を翻弄することなどあってはならない。

今回不利益処分を受けた大学側に提案する。認可されない学部学科の定員分を他学部に(これも普通は認められないが、文科省と密接に打ち合わせを行った上で)振り分け、民主党が終わった後に晴れて認可を受け、その『定員を上回る学生』を専門課程に入るときに『転部・転科』させれば良い。四年制大学であれば、確実に一年くらいは教養課程であり、他学部や短大に所属させたって大学教育は行える。そのような転部による教養課程の履修は私も大学時代に体験している。
そのくらいやらないと学生の人生に対する責任を果たすことができない。さらに、向こう一年間、遊休資産として使用できなくなってしまう土地・建物を生かすためには、既存学部、短大の施設として文科省に認めてもらい、既存学部、短大の学生として『学生証』を発行するだけで足りるはずである。

文科省の職員は、これを『大臣決裁』を経ないルート、例えば『局長決裁』あたりで許される専決事項で回避するルートで実施しなければならない。例えば、『新設大学や新設学部の設置』が大臣決裁ならば、『定員の変更』は『局長、部長、課長』あたりの専決事項と推定されるのだが…。今回は『巡り合わせが悪い』なんて言っていないで、国民生活の安定のために知恵を絞り回避策を実施せよ。できるはずだ。
また、来春の三年次編入の学生がもしいれば、他大学に「委託」する途を開拓しなければならない。これは四年次「回収」を条件として、文科省の官僚(課長クラス)が主導しなければなるまい。また、委託先にあたる近隣の他大学が文科省主導の下、急遽『学部新設』を行い、今回の被害を受けた大学の学生を『遊休資産の校舎』にて教育を行うなどの方法が採れるのではないか。その他、専修科の設置を急遽行い、新大学に履修単位を認めてもらうとかの方法はなんとか取れないものか。

ただ、それまで暴走大臣が無傷であることはまったく予想していない。近い将来更迭で、違った大臣がまったくのやり直しを判断する可能性が一番高いような気がするが…。

民主党は正直滅びてもらいたい…。俺はまだ消費増税は認めないぞ。

そういえば私は一浪の末、昭和62年に私立大学に縁あって入学しているが、実は合格発表の後、急遽地元の公立大学で大学再編、政治経済学部の新設がコールされ、受験するかどうか大いに迷ったことがあった。受験科目は政治経済一科目であり、自慢するわけではないが当時全国模試でトップを経験したこともあって、受験すれば合格圏内であることは間違いなかった。また、受験科目一科目は公立としては特別な措置であるらしかったが、当時はまだバブルで親(公務員)の所得も高いらしくて(民間は当然それ以上あった世の中が浮かれてた時代)、経済的な心配なども今と違ってしなかったし、就職も縁があった私立大学は圧倒的な力があり、その道は歩まなかった。

0 件のコメント:

コメントを投稿