最近中古で手に入れたこの機械、使うんではなくて基本、試す、という実験を繰り返している。
当然、昔、ただのMACOSの頃のようにフォーマットして、OSを入れ直して、ということまでやっている。そこまでやって思ったのだが、案外Macも不具合が多いんだなーとの印象を持った。
最初、前ユーザーからはBig Surの状態、それはそれでUIもきれいでよかったのだが、当方携帯によくBluetoothでつなぐことがあり、つなぐことはつなげるけれども、5〜10秒後に突然切断されてしまうという事象を経験した。
そこで、El Capitan 10.11を入れてみたが、今度はWindowsを入れるためのBootcampが何やら不具合を起こしていて全然遊べず、こちらとしてもあまり長期間遊べないと判断、そこからOSアップデートを行い、High Sierra 10.13にしたもののやはり不具合があったので再度OS入れ換え、Catalina 10.15に落ち着いた。
どれも初めての体験でBootcampを経由してのWindowsマシンとしての評価は、すっごく綺麗である。画面とか。中古のマックは使えれば、コスパ高という評価ができるのではないか。ただ、Windows入れるときのライセンスは金額的に馬鹿にならないが、合法的に使いまわせるものをお持ちであれば、かなり満足度が高い。
正直、私は、MS-DOS Ver.3.1、Windows も3.0からのマイクロソフトユーザーであるので、Windowsの所有資産は半端なく持っている。退職後は、エミュレータでVz Editorを動かし、物書きにでも転身しようかと内心思っているくらい、エディター、ワープロ好きである。本当は、Windows 3.1時代の「WordPerfect 5.2J」を未だに使い続けたいと願っているくらいである。ただし、あれから30年。今いる会社で最初のボーナスで買ったものは、まだ一般的ではなかった、それでも当時のマニアは皆欲しがっていたMicrosoft Office 5 (Windows3.1版)。ちょっと家から離れた遠いところにしかショップはなくて、買いに行くのに親父に電話して車を出してもらったっけ。まだ、給料を袋でもらってたんだよな。もらってそのまま買いに行ったんだよなあ…。あの頃のソフトはみんな夢があった。その頃の大多数の提供媒体だったFDはもうすでに磁気が破壊されつつある。
さて、私は、ながらくのWineユーザでもあるので、OSを手に入れるとどうしてもWineを入れたくなってしまうという悲しい趣味の持ち主である。ただ、これらのインストールや設定については先駆者の方のブログ等を参考にしていただきたい。私のような人間はわけもわからずやっているところがあるので、人様にお教えできる技術力などないためである。
今回は、結果だけ書いていく。動いたからと言っても、実用とするわけではないのに(笑)。
【Mac OS XでのWine動作実験】
① Sourcenext ズバリ日記帳2
ズバリ、ネイティブアプリのように動作する。通信系は未検証。十分実用的である。
② Microsoft Word 2007, Excel 2007
ネイティブアプリのように動作する。十分実用的である。ただし、私の設定だと、入力文字が汚い。Retinaの性能を引き出せず。一昔前にあった日本語入力問題(エコーラインではなくシステムラインに入力してしまう問題)も解決したようだ。
Microsoft Word 2007のWine上の表示
③ 一太郎Lite2, 2007,2008, 三四郎2007,2008
十分に動作。不具合も特に見当たらず。さすがに一太郎は、Wine版をリリースしてきた経緯もあってか、非常に実用的である。日本語入力(さすがにATOKは使えない)もおそらく問題なく行える。また、以前存在していたカーソル問題も解決しており、安心して使えるのではないか。
④ Shuriken 2007, 2008
一見、大丈夫そうに見えるが、サーバー設定、受信などに不具合がある。また、それぞれのバージョンで違う不具合箇所となる傾向。また、Shurikenの常駐プログラムも動作するが、不安定。Wine版で最適化できるなら製品化の可能性があるのでは、と昔ジャストの営業さんに申し上げた事があることを思い出した。実用には今一歩である。
⑤ Agree 2007,2008
ソースネクスト社のthinkfree Office のSHOWと同一製品?。使用には耐えうるようだ。
ただし、スクリプトを作ってアプリ化してそこからコールしたら、終了時に大量のログが吐き出されるので、何かしら不具合があるのかと思ってしまう。このログは詳細不明。thinkfree でも同様の事象あり。
⑥ thinkfree Office 3〜neo 2019
インストール時に大体のバージョンで認証に不具合が発生。認証時に入力カラムが表示できないので、シリアル入力ができなくて悩む。私は主にバージョン7で検証作業を行った。スペースキーを押したり、いろんなことをすれば認証が可能、になるかもしれない。
そもそも、私がこのワープロをメインに使わないのは、日本語のぶら下げインデント(禁則処理)に対応してくれないからであって(本製品は行末に、。が来ると、。より一文字前を道連れにして改行してしまう。道連れにしても、カーニング等の処理をしてくれれば気づかないが、それをしないため、空白が行末に一文字発生し、あまり見てくれがよくない。韓国ではあまり禁則は厳しくないのか?)、ただし、入力などは問題ないためにずっと買い続けてしまっている。
Wineでは、Writeの起動直後、入力してすぐにスペースキーを押したりすると、狙った位置にスペースキーが挿入されず、変なところに挿入されてしまう。時間が経つと解消するようだ。
編集されている文章を呼び出してスペース、では問題は発生しなかったが、使用には注意を要する。
⑦ Kingsoft Office 2013
大方、問題のないように思える。編集作業は全く問題がないだろう。前掲のthinkfreeに比べても実用性は高いと思う。
起動時、MACOSXのWMを無視した無視した起動をしてくるのは愛嬌か。一体何のOSで動いているのか、わからなくなる。独自のAPIを搭載している、ことの証左と言えるかもしれない。
また、コマンドメニュー呼び出しの際、通常のリボンだけでなく、昔のメニューバーのような体系でメニューが用意されているのだが、こいつは画面左上のKingsoft Office 2013と書かれたロゴ右側の▼部分から呼び出せる。Wine下ではこいつをうまく呼び出せない。ここを使用する時は、▼をクリックした上で、そのままカーソルを下に動かすことで、メニューを表示することができる。ただし、致命的な不具合ではない。十分実用に耐えうる、と思う。KingsoftはMac版もリリースしているので、手間暇かけてWindows版をそのまま使う、ということ自体が(笑)。
⑧ Microsoft Office 2013, 2010, Works 8.0
結果として、どれもセットアップが完了しない。2013はセットアップですら起動しない。また、2010はセットアップはかかるが、完了しない。多分、何か設定してあげれば完了するのかもしれないが、今回は原因不明である。過去にubuntuで2010を当方起動させているので、不可能ではないかもしれないが、以前は32bit、今回は64bitであり、Wineの動作はそれだけでもかなり違うようだ。
Worksについては、Office98ベースであり動きそうな気もするが、残念ながらセットアップファイルが誤作動を起こし、セットアップが完了しない。ネットワークツールを設定する際に、32bitか64bitかをチェックしており、その後に容量チェックをしているようだが、今のナンバャクGBという世界をこいつは想定していなかった、のか。
⑨ クラリスワークス Ver.4
マニア期待のクラリスワークス。本体のアップルは早々にこいつを見捨てたような気もするが、未だに一部のWindowsユーザーはこいつを愛用している。
セットアップはかかったり、かからなかったり…。ただし、¥Windowsや¥Windows¥Systemファイルにファイルをコピーしていないので(これで使用可能になるのはさすがにアップルの技ではないか。)、実機から稼働中のフォルダをそのままコピーしてあげれば良い。
さらに、Wineで起動させてあげた時に、WMF.j32(これはどうやらWindowsでいうDLLみたいなもの?)がねえぞこら、みたいにダイアログを出して怒られるので、コピーしてあげた中から探し出して指定してあげれば、完璧に動く。
Windows2000, XPとか7以降、クラリスワークスは動作するものの文字の装飾とかはシフトキーを押しながら、マウスでクリックしなければいけなかったが、私の検証ではそのへんは解消していて、実作業に耐えられる。唯一、問題点を挙げれば、DOCには対応していない点か。あと、スクロール(ホイール)マウスも使えない。Windows7とかでは、特定のフリーソフトを組み込むことで対応できたが、さすがにWIneではやってはみたものの無理だった。
実際にワープロで動作させる時は、画面拡大を133もしくは167%にしとくと吉。
そういえば、私が駆け出しの時、某厚生省研究機関に勤めていたI先生は、Apple II Classic上のClaris Worksで論文を書いていたっけ。当時、事務はPC-98で印刷はドットが見えてた時代、アップルからの出力はすでにTrueType化していた。懐かしい…。
⑩ Aurora Ace Ver.2, WX-Word(どちらもWin3.1版)
いずれも無理。16ビットだし(笑)。当時手法として存在していた、Win32を組み込めばできるのかな…あっ無理だ。
どちらも評判の良いワープロだった。フル画面のエミュで動作させるしかない。
* 番外編 PC-98エミュレータ
結構動く。ただし、MacBookでは、キー数が少なすぎて、日本語がONにできない(笑)。そもそも、PC-98エミュは日本語入力を重視してなくて不具合だらけであるが。
起動時に勝手にONになってる一太郎Ver.3とかは問題ないが、それでもかな入力は無理だった。ローマ字入力は結構いける。
Anexであれば、Control+右commandキーでFEPをONにできる。テキストレベルの執筆は、VzとかDOS版オーロラエースで十分かも、と思ってしまうくらい。
Microsoft Works 3.1かな
ただし、キーリピートが効かなかったり、画面が操作不能になったり、それらの不具合が一定ではなかったりする。完全動作は難しいが、用途を区切っての使用はできる。
** 追加編 EIOffice
この製品は、私は好きである。問題なく動作するが、Retinaを生かしきれない画面表示と、一部英文字において、強制的にイタリックになってしまう問題を抱える。
全て、致命的な問題ではなく、、承知して動かせば安定して動くし、全く試筆作業には差し支えない。ちなみに、Linux版もあるが、こいつを無理やりやっていけば、ネイティブなMac版ができたんじゃないかな。なぜ提供しなかったのだろう…。