平成26年もわずか…になっているが、我が社は電算システムの大規模な入れ替えで全社的に忙しい。当然、我が課も社業的に基幹を担当しているので、影響を当然受けるのであるが、準備が良かったのか、手順が良かったのか、メインフレームはなくなってしまうが関連部分の想定もできており、さらに、もともと入れ替え予定のパッケージを使用しており比較的静かである。総じて運が良い。
ただし、私の一年を総括すると、クソ忙しくてたまらない一年であった。前係長の退職表明に始まり、引き継ぎ、で係長の業務(監査とか決算とか統括…、で係員が解決できない業務を押し付けられる)をしながらの通常(窓口)業務だったため、結局、そういった業務は夜中となる。それに加えて電算業務も当然抱えていたので、サービス残業も当然かなりの時間になっている。時間外手当は10分の1にも満たないのではなかろうか。もっとも全部つけたら私一人に600万円くらい時間外手当を払わなければならないので、そんな予算は我が社にはない(笑)。仕事が一日で終わらず、逆に職員数は減り、しかも給料は減る。でも、時間外は増える、で世の中なんかおかしい感じがする。サービス残業や時間外が増えれば職員数は増やさなければならないのが自明であるのに、考えていることが正直キチガイである。あくまで、世の中全体がそうである。昭和の終わりから平成の初頭にかけてバブルが終焉したが、それまでは職員の頭数に頼っていたものがそれからは職員の能力に頼るようになった。経営部門は『ヤレれば減らせるでしょ』と考え3人の係が2人に減らす、ようなことを平然とやっている。『経営合理化』や『削減』という聞こえのいい標語のもとで。職員の『能力』や『がんばり』があるうちはいい。それが崩れた時、なくなった時は、業務の縮小や撤退をもたらし結果として長期間に渡る不況にもつながるのだ。
話は余談に逸れたが、そんな中で特に12月の第2週から忙しさが頂点を極めた。まるで、半年くらいの業務がその2週間に凝縮されている感じで、最後の二日間はネジがどこかにぶっ飛んだ状態に陥っており、憤怒の塊になりつつあった。上級官庁の監査(準備がスッゲエ大変!!)や支店の業務担当者会議に主として対応し、係長研修に出て来いと言われ2日間缶詰め、係業務が遅れて客に怒鳴られ担当集めて反省会を催し、職場に戻れば係員が対応できなかった外国人を押し付けられ、庶務がやってるISDN機器の納品不具合を業者と調整し、さらに新規導入のプリンタの不具合を解決すべく努力した。まるでマルチでスーパーな活躍である。でもこの内の80%くらいは私の固有の(加えて係長の)業務ではない…。どこの世界でも器用な人がそういうことをしなきゃならない…。自分で言うのもなんだが、器用に生まれつき、好奇心が人一倍。終わってみればそつなくこなしている自分が結構イヤだ…。まだ、職員の『能力』や『がんばり』があるうちはいい…。
といっても、時間は当然進むわけで、私が悩もうが、係員が問題を起こそうが、それは変わらない。今忙しいのはちょっと経てば大した問題ではなくなるだろう。人間は忘却の動物であるし。とにかく、負担の多い一年であった。最終日の業務時間終了後急いで医者に行ってきたら、『あんた忙しいでしょ。忙しい顔をしている。』と言われた。やっぱりそういう人はわかるのかな、と感心したのであるが。
いや、それでも前には進んでいる。この一年特に痛感したのが、『スケジュール管理』の必要性である。自分の予定に加え、係員の予定や年休を管理しなければいけない。以前の職場であれば、そんなものグループウェアでやってるよ、というのが当たり前であったが、窓口部門はそんなもの使わない。スケジュールはカレンダーに手書きをして情報共有している。それを係長はスケジュール帳に転記し、それを基本として業務の構築をしていくのであるが、私自身、ここ何年かスケジュール帳(手帳)を使っておらず、また持ち歩く習慣もない。見かねて、前係長が昇進祝いに(余分に調達してしまったとかで…)分厚いスケジュールをプレゼントしてくれた。こんなもんいらね、と思っていたが、使ってみると『手書き』できて『メモ』できる機能を改めて見直す結果となった。やはり、グループウェアやスマホでスケジュールを管理するとなると、面倒くさい、のである。紙と鉛筆(もっとも私の場合は万年筆だけれども)の良さを実感した。
我が社では、産別の『専用手帳(B5・A5)』の斡旋(2種類、うち一つは社章入り^o^;)があったり、業者が分厚い手帳(B5,A5,B6変とか)を持ってきてくれたりするが、不景気がずっと続いてくれたおかげで数が少なく、また、私自身それらの手帳と相性がよろしくなかったりするので(すぐに使わなくなる…)、いろいろと書店で時間をかけて検討してみたが結局、結論は『今は買わない』であった。
高いから、安いものでいい。そういえばA5のシステム手帳を使いこなしている先輩が昔いたっけ。あの先輩出世したな〜。バイブルサイズもミニ版も何種類か持っているが、正直使いこなせたことはない。システム手帳を使うならば、機能的な高橋書店のA5の手帳をゆうゆう買える。今使っているのはB5の大きさの手帳。A5くらいの大きさでなんとかならないものか…。
しかも、システム手帳にしてしまうと、リフィルが高かったり、『月間』がいいのか『週間』がいいのか、それとも複合タイプがいいのか、でもお値段高いぞこれ、脳内は毎年(笑)、かなり悩んで本末転倒となる。まあ、それは楽しみの範疇で性格でもあるのだが、システム手帳ではなく、普通のバインダーであればどうだろう、と仮定するに至った。
初期投資はかさむものの(といっても本格的システム手帳に比べれば安価)、普通の文房具感覚でリフィルを増やせるので便利ではないか。そもそもシステム手帳6穴なんてものは80年台後半に一般に出てきたもので、大学あたりでは大学から支給された手帳(週間だった)とルーズリーフで十分だった気がする。ここは日本でJIS規格のバインダーがあるのに、なんで6穴バインダーを使わなきゃならない。穴少ないのになぜか高い。A5のシステム手帳(6穴)は一般的にA5バインダー(20穴)より1,000円くらい高いんじゃねえの。そもそも6穴でなく2穴で十分だあんなもの。特に、スケジュールのみならず、会議の時のメモ機能は必須である。罫紙を持ち歩き、自由な位置に差し込み、増減可能なバインダーは最適であるだろう。しかも、コピーとか印刷したものを持って歩ける。まあ、A5あたりのシステム手帳と比べてしまうと差別化は難しいものの、多少リフィルが安いのでA5タイプのバインダーを購入することに決定した。カレンダー部分はプリンタで作ればいいさ。
さて、文房具屋やホームセンターを回ってみたものの、適当なものが見当たらない。とりあえず、B5タイプのバインダー(コクヨ製
/バインダーノート 青(中紙付)B5 26穴 /ル-372B)を購入し、2015年のカレンダーを印刷してみた。まあ、世の中には私のような人間は腐るほどいるわけで、自作用スケジュール帳リフィルなんてインターネット上にいっぱい転がっている。その中で、私が選択したのは、リヒトラブというメーカーのこれ↓。
http://www.lihit-lab.com/support/template/index.html
さすがメーカー製であって綺麗である。ただし、B5タイプなのでA5に印刷するには縮小が必要となる。
(実はこれリヒトラブさんの専用リフィル専用とのことで、作るのが面倒な人はダイアリー帳をまるごと購入してください。リヒトさんのバインダーはツイストリングノートと呼ばれるもので普通のバインダーと互換性がありません。リヒトさんは薄いバインダーの企画をしており、穴位置は国際標準規格というものらしいです。A5タテだと24穴だそうです。良質なデータをインターネットに公開していただいてありがとうございます。)
通常、手帳と言われるものは週間ダイアリーが付いているものだが、A5とかB5のサイズになるとマンスリータイプで十分になってくる。本当は週間タイプを揃えたいところだけれども、インクジェットプリンタで両面印刷をしていくのは結構苦労が多いもので、特にバインダーに印字するとなるとバインダー穴の凹凸による巻き込みが多発し、無駄も多い。紙面が広い分、週間タイプは不要だし、無駄も多いしということで現時点では月間タイプのみでいいだろう、と思っている。実は、忙しいとは言っても、そんなにスケジュールが入るわけではない。自分と係員、で係員の年休も含めて5項目も書ければ足りる。昔は週間タイプが必須だと思っていたが、結構見開き月間で十分である。
で、試作品を作って係員に見てもらったところ、『書くものが素敵な万年筆なのになぜコクヨ?!』と言われてしまったので、そのバインダーを今春公務員になる娘にまるごと与え、本格的なシステム手帳化に挑戦してみることにした。
実は、前回B5版のものを作った時に、随分としっかりしたバインダーを見つけていた。マルマンのジウリスというものである。プラスチック製バインダー(リング部は金属)に合皮のカバーをしたもので、普通の店頭にあったのはB5版であったが、これA5だと結構スケジュール帳(システム手帳)として使えるんじゃないのかな…、と思っていた。探しても見つからないので、Amazonにて検索して購入(maruman Giuris DUBLLOCK BINDER FILE NOTEBOOK F289A-05)。2,300円くらいだったかな。ちなみにジウリスの添付リフィルは秀逸で、肉厚で固くめくりやすくて万年筆でもOK。あまり使ってないけど。
で、コクヨの無地A5・100枚(Campus ノ-807WEN)も一緒に購入。ハンズで230円。交通費のほうが全然高い(笑)。これに、前述のカレンダーリフィルを印刷し、課の連絡網とか、保養施設一覧、印紙税額、郵便料金表、度量衡、年齢換算とかちょこちょこコピーしたり、PDFを作成したり、地下鉄とか鉄道(関東、関西、JR東海、都内の地下鉄)を印刷し、罫紙、会議録、アドレス帳の作成とかやってみた。
完成品はこれ。
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リヒトラブさんの見開き月間 |
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自作住所録(LibreOfficeで作成) |
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年間 リヒトラブさんのものを使用 |
何種類か、完全自作のリフィルになっているが、Excelを使うと細罫線が黒色となってしまい、ノート罫線がうまく表現できない。リフィル作成はOpenOffice系のほうが細かく指定できて良さそうである。
バインダーは見開き右側はそのまま書けるけれども、左側はしっかり書こうとするとリングが邪魔でうまく書けないのが欠点である。まあ、無理やり書くか、外して書けばいいということで概ね満足している。特に、手帳だと罫紙部分にガンガン書く、ということに躊躇する性格で、これが原因で手帳を埋もれさせてしまい、一年間何も使用できず机の上、散乱する書類の一番最下層に埋もれてしまうことが多かったのだが、バインダーリフィルだと、増やせる、捨てる、保存する、が自由自在となるわけで、初めてガンガン書ける手帳を手に入れた気がする。もっと早くやれば良かった。
さらに、文字を細かく書きたいっていうことで、プラチナ万年筆センチュリー超極細を地元の文房具店に発注した。いくらになるかわからないけれども。これメモ書き用だけでなく、届出の補正用に使う予定。現在、35年前に購入したパイロットエリート細字(十分極細すぎるくらいなんだけど)を手帳書きに使用しているが、パイロットのインクは粘度が低く、ペン軸もフローが良すぎて紙によっては滲んでしまう(コクヨ製やジウリスリフィルは大丈夫)。ここは渋目のプラチナのインクだろうな〜、ってなことで結婚以来22年ぶりのプラチナである。当方、筆記用具に興味を持ったのは6歳になったばかりの正月に、兄貴たちにそそのかされ御殿場の小学校近くの文房具屋で当時500円のプラチナ万年筆製シャープペンを購入したことに始まる。プラチナで始まりプラチナで終わる(まだ終わってないが…)。
舶来もののウォーターマンやペリカンは、残念だが極細でも太すぎて細かいスケジュール管理には適さない。罫紙にメモだったら十分だけれども。ペン先の加工技術は見る限り、わが日本が一番である。どうやら技術というより磨く根気らしい。日本人は事務屋でもマニアで職人気質だもんね。万年筆自体はペリカンが好きだけど。
普通の手帳を買うより、
結局金のかかった手帳だった(笑)。
【ダウンロード】
ノート罫線(右)
ノート罫線(左)
【会議録】罫線右.pdf
【会議録】罫線左.pdf
住所録右ページ.pdf
住所録左ページ.pdf
今回、作成したリフィルです。結構、テキトーな設計ですのであらかじめご了承ください。
【マルマン ジウリス】
http://www.e-maruman.co.jp/products/list.php?category_id=405100
【プラチナ万年筆 センチュリー】
http://www.platinum-pen.co.jp/fountainpen_century.html
【リヒトラブ スマートフィットダイアリー】
http://www.lihit-lab.com/products/line/koromogae2015/koromogae2015.html